「アクチュアリーpart21」(@2ch掲示板)への御礼

アクセスをみると「2ちゃんねる」からのアクセスがあったようです。


http://d.hatena.ne.jp/actuary_math/20091207
で述べた
「生命保険数学の基礎―アクチュアリー数学入門 」(isbn:413042131X
の話を取り上げてくださったようで本当にありがとうございます。


「生命保険数学の基礎」とアクチュアリー試験との関係については
アカラックスの坂本嘉輝さんが
http://www.acalax.info/
で述べられている
「普通のアクチュアリーではなかなか歯が立たないようなアカデミックな難しい本」
という一言がまさに当てはまるのではないかと考えます。
(なお、繰り返しになりますが、この本自体の内容とは別の問題で、それについては前にリンクで挙げたものの他に
http://www.amazon.co.jp/product-reviews/413042131X
をご覧ください。)


そこで知ったのですが、坂本さんが
http://www.acalax.info/actmath/
で「生命保険数学入門」というページを作られることにしたそうです。


前に「アクチュアリー試験のカラクリ」
http://d.hatena.ne.jp/actuary_math/20100217
というエントリーを上げましたが、
そのあとで具体的に「アクチュアリー試験生保数理のカラクリ」シリーズを始めようかと迷っていたところでした。
私は、生保数理の本職の手に(しばらくは)お任せしたいと考えています。(私の方で追加のコンテンツをアップするかもしれませんが)
生保受験者の方は、上記のサイトを見たりや掲示
http://acalax.info/actmath_bbs/wforum.cgi
で質問されたりするとよいと考えます。


さて、このように2ちゃんねるからいろいろ有益な情報を頂戴したので、御礼代わりにそこの書き込みで興味を引いたものにコメントいたします。
(なお、これも前々から申し上げていますが、私は2ちゃんねるはROM(Read Only Member)に徹しているので、そこに書き込むことはありません)


ttp://society6.2ch.net/test/read.cgi/hoken/1266847112/88 *1

研究会員で他業界から転身を考えている者ですが、未経験者に対する求人が現状生保しか見つかりません。
生保アクの経験を積んで準会員になった頃損保アクに転職をすることは可能でしょうか?損保の方により興味があるので。
そういった例を聞いたことがある人はいませんか?


結論から言えば、(年齢の要素もありますが)可能です。
生保・信託から損保業界に入った例は少ないですが皆無ではない(逆に損保→生保は結構あります)し、募集していない会社も今は募集していないというだけで将来募集する可能性はあります。
会社のWebサイトでは記載がなくても、人材紹介会社を通じた非公開の求人はいくらでもあります。
例えば、
http://www.jinzai-bank.net/opp_2.cfm?OFFERID=1237503&STRTROW=11&TJOB=0078
を見ると「外資大手損保」*2で「商品開発マネ職」を募集している模様です。
ここでは、「商品開発部での」経験は求められていますが、「損害保険会社」ではないです。


http://d.hatena.ne.jp/actuary_math/20090430
でも書きましたが、損害保険会社では従来一部の会社でしか必要なかった保険計理人がつい最近(事実上)全社に必要になったために、アクチュアリーのニーズが特に増大していると考えます。
また、これは損保に限った話ではないのですが、IFRS(国際財務報告基準)等で保険負債(責任準備金、支払備金)の時価評価という話が出てきており、アクチュアリーの業務範囲が更に拡大しつつあります。
こうした状況から、損保アクチュアリーはほとんどの会社で足りているとはいえないのが現状です。


ただご注意いただきたいのは、「損保の方により興味がある」というその理由です。
今の損保数理のテキストにあるような「危険理論」とかから損保にご興味を持たれたとすれば要注意です。
あの部分は、現状の実務より遥か先を行っていて、現状の実務はもっとベーシックな部分(あのテキストでは、「損害保険業全般にわたる基礎的な知識」(扉の文章)とされている部分)により重点が置かれていることはご留意されるとよいと思います。


ともあれ、今の段階で人材紹介会社に登録してご自身の評価を知ると共にその会社の持っている案件を探っていくとよいと考えます。(準会員以上が基本ですが、そうでなくても年齢・経験・合格科目数次第で異業種も含めて転職は可能です)


(追記)
電生 wiki
http://www31.atwiki.jp/bsystem/pages/13.html
というので参考図書の紹介やブログ・サイト等のリンクがあります。

*1:例によって前にhを補ってください。

*2:会社名が分かってしまいましたが…