アクチュアリー試験2科目目の選択について
今日は、 Schmuller ( [twitter:@ykim4] )さんから
というTweetをもらったことをきっかけに、同じように迷われている方もいらっしゃるのではないかと考え、
アクチュアリー試験2科目目の選択
について、上記のTweetへの回答という形で書いてみようと思います。
まず、前
http://d.hatena.ne.jp/actuary_math/20090827
にも言いましたが、
アクチュアリー試験の受験は、
1年に1〜2科目程度が基本
だと考えています。
特に社会人の場合は、1年2科目でもかなり(勉強時間の確保が)厳しいです。
Schmullerさんの場合は、大学3年生ということで社会人よりは余裕はあると思いますが、それでも数学にある程度手ごたえがないのであれば*12科目目を考える前に数学に全力投球されることをお奨めします。
数学には手ごたえがあるという前提で、その上でその2科目目を生保数理か損保数理のどちらにするかですが、
今年最初の受験であれば生保数理がいい
のではないかと思います。
2つの科目を比較すると
(1)生保数理と損保数理のうち、数学と親和性の高いのは損保数理です。
(2)ただし、損保数理の合格率は、下の表のように、過去5年間の合格率は1年(36.7%)を除いて10%前後となっており、「運」の要素もある科目になっているとも考えられます。
<表>年度別一次試験合格率(合格者数÷出席者数*2)
科目 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 |
---|---|---|---|---|---|
数学 | 7.2% | 10.6% | 41.8% | 22.8% | 18.9% |
生保数理 | 10.2% | 11.0% | 38.7% | 21.9% | 21.5% |
損保数理 | 9.9% | 11.9% | 13.1% | 36.6% | 10.5% |
年金数理 | 18.9% | 11.9% | 52.0% | 18.1% | 11.6% |
会経投 | 23.0% | 15.3% | 24.8% | 27.1% | 15.1% |
(出典:各年度のアクチュアリージャーナルより筆者算出)
(3)参考図書その他についても、昔から試験科目になっている生保数理の方が充実していると考えます。
(4)損保数理は、去年から教科書改訂で、試験範囲が拡大してますます難しく*3なっています。
もっとも相性もあると考えられるので、過去問題集等で両方の問題を眺めてみてから考えられるのも一法かと考えます。
http://d.hatena.ne.jp/actuary_math/20091120
等もご参考にしてください。