一様分布・三角分布の積率母関数

http://d.hatena.ne.jp/actuary_math/20091222
のコメントでご質問を受けた点についてお答えいたします。

Xが一様分布U(\alpha,\beta) \, (\alpha<\beta)に従うとき、X積率母関数M_X(t)は、
http://actuary.upthx.net/pukiwiki/index.php?1.1.1.2.5.%CF%A2%C2%B3%B7%BF%B3%CE%CE%A8%CA%D1%BF%F4%A4%CE%CE%E3#a1f43d26
で書かれているように
M_X(t)=\frac{\exp(\beta t)-\exp(\alpha t)}{t(\beta-\alpha)}
であり、これは確かにt=0では定義されていません。


ただし、
M_X(t)=\frac{\exp \left\{ t(\beta-\alpha) \right\} -1}{t(\beta-\alpha)} \cdot \exp(\alpha t)
であり、これはt \to 0で、1に収束します。
(∵s=t(\beta-\alpha)とおくと、\lim_{s \to 0} \frac{ \exp(s) -1}{s}=1


したがって、
M_X(t)は、M_X(0)=1として、t=0まで連続に拡張することが可能です。


三角分布でも事情は同じです。


上記のWIKIにも補記しておきます。


なお、アクチュアリー試験とは直接関係ないですが、ここでのt=0のような点を「除去可能特異点」といいます。
http://j.mp/8VWcm4WikipediaのURLを縮めたものです。)


それでは、アクチュアリー試験まであと24時間を切りましたが、受験者の皆様のご健闘を改めてお祈り申し上げます。