生保数理の勉強法

本題からは少し外れますが、コメント欄で生保数理に関する勉強法に関するご質問がありましたのでお答えしたいと思います。

私が受験したのは、保険数学1、保険数学2に分かれていたころの話ですが、少しでもお役に立てれば幸いです。

最初テキスト(二見「生命保険数学」上下)の問題を全部解こうとしていました。
ところが量が膨大でとてもやってられなくなったので、過去問題をみてそこで使われる公式を覚えるという方法に切り替えることにしました。

以上を踏まえるとこのようなことになると思います。
(1)過去問題を入手する(5年分以上)
(2)(最新の1年を除いて、)そこで出題されている問題をテキストの公式を見ながら解く。(分からなければ答えを見ながらでも可)
(3)使われたテキストの公式を書き出しまとめる。
(4)(3)でまとめたテキストの公式を使うような問題を中心にテキストの練習問題演習を行う。(過去問題とはまるで関係ない問題が実に多いです。)
(5)過去問題をテキスト・答えを見ずに解く
(6)実際の問題を使って実践演習
(a)ベストなのは経験者に模擬試験問題を作ってもらうことでしょう。
(b)といってもこれはなかなか難しい(作るほうも膨大な負担がかかります)ので、何人かの受験者で想定問題を作ってみるというのも面白いかも知れません。
(c)あるいは、上記(2)で保留した最新の1年を使うという手が考えられます。
(d)他には、年金数理人会の判定試験
http://www.jscpa.or.jp/siken/indexs.html
の問題も多少は使えるかも知れません。(ただし、年金数理人会の問題は「基礎数理」という形で数学・生保数理・損保数理のミックスです)
(7)(3)でまとめたテキストの公式を直前で暗記

これは生保数理に限った話ではないのですが、過去問題を見ることは極めて大事です。
それは実践演習として使うという意味もありますが、それより重要なのは、過去どのような問題が出ているか(出ていないか)を探るためです。
アクチュアリー会で教科書・参考書として指定されている図書、あるいは巷で「いい」といわれている図書でも試験の傾向とはまるで違った問題が実に数多く載せられています。(一部を除いてアクチュアリー試験のために作った図書ではないからです。)
これらの試験とは無関係な問題を回避するだけでも、効率的な勉強が可能なのではないでしょうか?

また余裕ができたら(基本)公式集のようなものを作ろうかとも思っています。