アクチュアリー試験受験の知恵(3)

前回の問題
http://d.hatena.ne.jp/actuary_math/20080718
をもう少し別の角度(「中心極限定理」)から考えてみましょう。

中心極限定理」については、前
http://d.hatena.ne.jp/actuary_math/20080329
にも触れたことがありますが、もう少し詳しく述べてみます。

中心極限定理」の一般的な記述は以下のとおりです。
X_1,X_2, \cdotsは独立かつ同分布で期待値\mu、分散\sigma ^2 \, (\sigma>0)に従うとする。
\frac{X_1 + X_2 + \cdots +X_n -n \mu}{\sqrt{n} \sigma}とおくとき、
任意の実数a,bに対して、
[tex:\lim_{n \to \infty}P(aP(-3 \le s \le -1)=P(1 \le s \le 3)]と考えられる。
このことから、(1)で残った(J)〜(L)のうちP(-1 \le s \le 1)積分値が\frac{1}{3}である(L)は除外される。
という考察が出来ます。

となると残りは、(J)と(K)ですが、(J)は、P(-1 \le s \le 1)積分値が\frac{4}{3}と1を超えるので論外。
したがって、\fbox{2}の候補は、(K)と決まります。

以下両端\fbox{1},\fbox{3}については、積分値がそれぞれ\frac{1}{6}になるようなものを選べばよいことになり、それは(C)と(F)です。

このような手法は普通に計算して得られた答えを検証するのにも活用することができるでしょう。