アクチュアリー試験と「自由訳老子」

民主党政権による事業仕分けが始まりましたが、そこで鳩山首相
「何か目新しいことをやるよりも、ダメなものを1つストップさせるほうが素晴らしい」
というコメントを「老子の思想」として述べられたそうです。
http://blog.goo.ne.jp/tokunagahisashi/e/3bac32eb85555a9bec8e799a6d28052e


調べてみると、新井満氏(「千の風になって」の訳詞者)が「自由訳老子」(isbn:402250269X)の第48章の「訳」して、
「新しいことを一つ始めるよりも
余分なことを一つ減らしなさい
有益なことを一つ始めるよりも
無益なことを一つ減らしなさい」
と書かれているようであり、
http://blog.goo.ne.jp/jr3tpb/e/7cc009c0b51e891c1d8aa2fa21ef8ae5
鳩山首相は、そのあたりを引用されたのだと思われます。


この部分ですが、原文は
http://www.est.hi-ho.ne.jp/noah/chaos-noah/tao/tao_48.htm
「学を為せば日に益し
道を為せば日に損す
之を損して又損し
以って無為に至る
無為にして為さざる無し
天下を取るは常に無事を以ってす
その有事に及びては
以って天下を取るに足らず」
とあるようで、
「新しいことを一つ始めるよりも
余分なことを一つ減らしなさい」
というのは、かなり「自由訳」だとは思いますが、
「新しいことを一つ始めるよりも
余分なことを一つ減らしなさい
有益なことを一つ始めるよりも
無益なことを一つ減らしなさい」
という言葉自体は、(老子の思想かどうかは別として)アクチュアリー試験において生かすべきものだと思います。
(2009/10/26注記:古川元久内閣府副大臣・国家戦略室室長のサイトでは、「新井満さんの老子の本」
http://www2.furukawa.cc/hotto/2009/10/23/
と明記されていました。)


このブログは、アクチュアリー試験勉強における「余計なことを減らす」ためのヒントを提示することを最大の目的の1つとしているつもりです。